【トリマー解説】犬の肛門腺とは?溜まる原因・症状・自宅でできる絞り方と頻度

犬の肛門腺とは?

犬の肛門の左右にある小さな袋のことで、強いニオイの液体が入っています。
本来は排便時に一緒に排出されますが、体質や運動量の低下、便が柔らかいなどが原因で溜まってしまうことがあります。

■ 肛門腺が破裂するとどうなる?

肛門腺に溜まった液が排出されず、内部で炎症 → 化膿 すると、最終的に 皮膚を突き破って外へ破裂 することがあります。
これは専門的には 肛門嚢破裂(こうもんのうはれつ) と呼ばれ、かなり痛みが強く、緊急で動物病院へ行くレベルの状態です。

■ 破裂した時の症状

  • 肛門横に 穴(小さな裂け目) が開く
  • 血や膿が出る
  • 強い悪臭
  • 肛門を気にして座れない、歩きたがらない
  • 急にお尻周りを触られるのを嫌がる
  • 震える・元気がなくなる

破裂した穴から膿が出ると見た目はびっくりしますが、犬にとっては激痛。
早急に病院で治療(洗浄・抗生剤・痛み止め)が必要 になります。


肛門腺が溜まった時のサイン

次のような行動や症状が出たら注意です👇

  • お尻を床にこすりつける(スリスリ)
  • お尻を気にして舐める
  • 急に強いニオイがする(生臭いようなニオイ)
  • お尻を触ると嫌がる、痛がる
  • 便をしたあとも落ち着かない

ひどくなると 炎症・出血・破裂 することもあります。
少しでも異常があれば受診をおすすめします。


肛門腺絞りの頻度の目安

犬のタイプ目安
小型犬 / 肥満気味の犬 / 運動量が少ない犬2〜4週間に1回
肛門腺が溜まりやすい体質の子1〜2週間に1回
自然に出せる子必要なし(症状がなければOK)

※最初はトリマー・獣医師に頻度を確認するのがおすすめ。


自宅での肛門腺の絞り方(外側から絞る方法)

✋ 初めての方は無理に行わないでください
痛みがある場合や腫れている時は絶対に絞らず病院へ!


準備するもの

  • キッチンペーパーまたはティッシュ
  • ウェットシート
  • 洗面台やお風呂で行うのがおすすめ

手順

  1. 肛門を上に向ける姿勢にする
     立たせたまま、尻尾をゆっくり持ち上げる
  2. 肛門の4時と8時の方向を探す
  3. 指で内側に押し込みながら、ゆっくり中央へ絞り出す
  4. 黄色〜茶色の液体が出たらOK
  5. 清潔に拭き取って終了

☆ポイントは袋の存在を感じながら穴へ押し出す事

📍 液体が血が混じっている / 出ないのに痛がる場合は即病院へ


⚠️ 肛門腺絞りの注意点

  • 強く押さない(炎症や破裂の原因)
  • 嫌がるときは無理をしない
  • ニオイがいつもと違う・固い・血が混ざる → 受診
  • 月1でプロにチェックしてもらうと安心

自分で絞るか迷ったら…

肛門腺は無理に絞りすぎるとトラブルの原因になります。

特にフレンチブルドッグ・ボストンテリア等のしっぽが短い犬種は高難易度💦
自宅で難しい場合は、トリマー・獣医師にお任せするのが確実です。


🎀 まとめ

  • 肛門腺は犬のお尻にあるニオイ袋
  • 溜まるとスリスリ動作・ニオイ・炎症の原因に
  • 2〜4週間に1回が目安
  • 無理な場合・異常がある場合は病院へ

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