犬の毛には「シングルコート」と「ダブルコート」という2つのタイプがあります。
毛質の違いによって 抜け毛の量・お手入れ方法・カットの必要性・皮膚トラブルの起こりやすさ が大きく変わります。
この記事では、トリマーの経験から 初心者にも分かりやすく、実際に現場でよくあったトラブルやケアのコツ をまとめて紹介します。
■ 結論：毛質の違いでケア内容は大きく変わる
シングルコートは毛が一層だけ、ダブルコートは二層構造。
この違いにより「抜け毛」「カットの必要性」「皮膚トラブルの種類」がまったく異なります。
まずは愛犬の毛質を知ることが正しいケアの第一歩です。
■ シングルコートとは？
● 特徴
- 毛が一層のみ
- 抜け毛が比較的少ない
- 毛玉ができやすい
- カットが必要な犬種が多い→カットで個性が出せる
- 寒さに弱い子が多い
● よくいる犬種
プードル、マルチーズ、ヨーキー、シーズー など
● トリマー視点：シングルコートのよくある悩み
- 毛玉をとる際は犬に大きな負担がかかる
- 毛玉が多いとカットの幅が狭まる、最悪丸刈り
- 放置すると皮膚が蒸れて赤くなる
● お手入れ方法
- 日常はブラッシング＆コームで毛玉を予防（できれば毎日）
- 毛玉は無理に引っ張らず、少しずつほぐす
- 皮膚チェックをこまめに行う
■ ダブルコートとは？
● 特徴
- 上毛（オーバーコート）＋下毛（アンダーコート）の二層構造
- 換毛期には 大量の抜け毛
- カットが必要ない犬種が多い
- 暑さに弱い
● よくいる犬種
柴犬、ポメラニアン、ダックスフンド、コーギー、ジャックラッセル、ゴールデンなど
● トリマー視点：ダブルコートのよくある悩み
- アンダーコートが詰まって皮膚炎
- しっかり抜け毛処理しないと蒸れやすい＆毛玉ができる
- 「サマーカットで涼しくなる」は間違いの子も多い
● お手入れ方法
- 換毛期はスリッカー＋コームでしっかり下毛を抜く
- ブラッシング不足がトラブルの元
- へたに短くカットすると毛質が戻らないことも
特にポメ・柴はサマーカットNGの場合が多いです。
皮膚を守るための毛まで刈ってしまうと、逆に暑さ・紫外線に弱くなります。
■ どちらの毛質？犬種の簡単チェック
- 毛玉ができやすくカットが必要 → シングルコート の可能性大
- 換毛期にごっそり抜ける → ダブルコート
犬種によっては混合タイプもいますが、基本的にはこの2種類に分けられます。
■ ありがちなトラブルと対策まとめ
● シングルコートのトラブル
- 毛玉で全身フェルト化
- 皮膚が赤くなっているのを見逃す
- 耳が蒸れて外耳炎
▶ 対策
こまめなブラッシング、シャンプー後の徹底ドライ。
● ダブルコートのトラブル
- 抜け毛を放置して皮膚炎
- 換毛期に大量の毛が家中に…
- アンダーコートが残りすぎて蒸れる
▶ 対策
換毛期は「週3〜毎日」ブラッシング。
抜け毛処理が一番大事。
■ まとめ
シングルコートとダブルコートは「毛の構造」「ケア方法」「トラブル」のすべてが違います。
自分の犬がどちらのタイプかを知ることが、正しいケアの第一歩になります。
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